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iVRyについて

PlayStation4用ソフト「Littlstar VR Cinema」が有料化され、無料でPlayStation4を使用してVR動画を再生することができなくなってしまいました。
しかし、既にそこそこの性能のPCを持っているなら、PSVRをPCにつないで、iVRy(アイボリーと読みます)とSimple VR Video Playerで鑑賞した方が、Littlstarを購入するよりも安く済むし、画質も圧倒的に綺麗です。

当然、ゲームなどの6DoFには使用できませんが、USBストレージ内の動画再生にはベストチョイスだと思います。

特徴

1.iVRy1600円+Simple VR Video Player800円=総額2400円で買い切り(月額課金無し)。

2.有機ELの鮮やかな発色+RGBストライプ配列なので粒状感無し(ガーゼ感はあるが、粒状感ほどは気にならない)。
これにより、3DoFに関しては、PCVRトップクラス(セット価格16万円のVive Proや、AntiSDE(粒状感軽減)機能搭載のOdyssey+)に匹敵する画質。

3.Littlstarのような動画ファイル名の末尾の変更も不要。わざわざPCからUSBストレージに移動させる必要も無し。サッとPSVRを装着して、サッと再生可能。

4.Simple VR Video Playerなら表示サイズの微調整ができる。「女優の表示サイズが少し大き過ぎる」等の場合に、実物大ピッタリに調整可能(なお、極端に変えると歪むので、黎明期の小人の補正はムリ)。

5.再生できない動画が存在しない。H.265も当然対応。

必要なPC性能

・CPU
インテル デスクトップ CPU 性能比較早見表でスコア8000以上

・グラフィックボード
NVIDIA GeForceデスクトップGPU性能比較早見表でスコア5000以上

が目安です。

ゲームとは異なり、VR動画の再生(特に、H.265動画などの再生)には、グラフィックボードよりもCPUの性能がより重要になります。
なお、もしPCの性能に余裕があれば、Super Samplingによる高画質化も可能です。

iVRyのインストール方法

注意

・マルチモニタ環境は非対応。モニタ1台+PSVR1台で使用する必要がある。
このため、モニタを2台以上使用している場合、グラボと接続するモニタを1台だけにしておく(他のDisplyaPort端子やHDMI端子等は全て外しておく)。 ※ソフトウェア的に接続を切断するだけでは正しく動作しない可能性あり。

インストール

1.PCモニタの画面の解像度を1920×○○(1080、1200など)に変更しておく(4k等だとiVRyの起動に失敗するので注意)。
リフレッシュレートは60Hzのままにする(90Hzではなく60Hzに設定)。
※PCモニタ側を60Hzに設定しても、PSVRには90Hzで出力されます。


2.Steamをインストール。
Steam(スチーム)をインストールする手順とアカウントの作成方法 | ゆずゆろぐ。など参照。


3.Steamを起動して、画面上側の「ストアを検索する」でSteamVRを検索し、「ゲームをプレイ」ボタンをクリックしてインストール。


4.同様に、Simple VR Video Playerを検索してインストール。
※Simple VR Video Playerは有料(800円)だが、もし気に入らなければ、購入から14日以内で累計使用時間が2時間未満であれば、返金可能(Steam返金参照)。
※動作確認だけなら無料のDeoVR Video Playerでも十分。


5.同様に、iVRy Driver for SteamVRを検索してインストール。
※6と名前が似ているので間違えないように注意。


6.同様に、iVRy Driver for SteamVR (PSVR Lite Edition)を検索してインストール。「Connect Playstation VR and turn on the VR headset」というダイアログが出るが、そのまま放置して7へ。
※PSVR Lite Editionは、起動後10分で画面がセピア色になってしまう、無料体験版。PSVR Premium Editionは、機能制限無しの製品版。


7. PSVRのPU(プロセッサーユニット)から、テレビに接続しているHDMI端子を外しておく。
また、PUの電源プラグをコンセントから外しておく。
また、PSVRを水平な場所に置いておく。
起動時は、必ずPSVRを水平な場所に置いておく必要がある(起動時に傾いていると画面が常にグルグル回り続けてしまうため)。


8.PS4本体からHDMI端子とUSB端子の2つを取り外し、それをそのままPCにつなぎ替える。
※PS4本体から出てPUにつながっている「HDMIケーブル」及び「USBケーブル」のPS4本体側の端子2つを、グラボのHDMI端子とマザーボードのUSB3.0端子に直挿しする。

※電流不足になるため、USB延長ケーブルやUSBハブは一切使用せず、PCに直に挿す必要がある。

※マザーボードのUSBチップセットがVIA、RENESAS、ASMedia製だと、相性が悪い場合あり。
その場合、相性の良いチップセット搭載のUSB拡張ボードが必要になる。(Oculus Riftと相性の良いUSB拡張カードの選び方 | VRまにあっくす!など参照)

※「HDMIをDVIに変換してグラボのDVI端子に挿す」はNG(HDMI-Display Port変換も同様)。グラボのHDMI端子にHDMIのまま直挿ししなければいけない。なお、HDMIの延長ケーブルは通常のものでOK。


9.最後に、PUの電源プラグをコンセントにつなぎ、そのままヘッドセットに触らずに30秒待つ(ジャイロセンサーのキャリブレーション中にヘッドセットを動かすと、プレイ中に位置ズレが発生するので注意)。


10.iVRyを使ってスマホでSteamVRを遊ぶまとめ!VRChatもできるよ!|近藤銀河|note の「4 接続」の下の「(7)キャリブレーション」の手順で、VIVEのルーム設定を行う。


以上でインストールは完了です。

なお、次回以降の起動は、各ケーブルの接続を確認して(PUの電源プラグだけはコンセントから外しておく)、画面の解像度を変更し、PSVRを水平な場所に置いた後、Steamを起動し、Steamの画面左上のメニューからライブラリ>ソフトウェアの「iVRy Driver for SteamVR」を選択し、起動ボタンをクリックして、「Connect Playstation VR and turn on the VR headset」と表示されたら、PUの電源プラグをコンセントにつなぎ、そのままヘッドセットに触らずに30秒待てばOKです。
また、PCを起動/再起動する時は、PUの電源プラグだけをコンセントから外しておいた方がベターです(OS起動時にPSVRがアクティブになっていると、デスクトップ上のショートカットアイコンがPSVRの仮想デスクトップ(ユーザーには不可視)側に移り、見えなくなってしまうことがあります)。

また、iVRy起動中にタスクトレイのアイコンをダブルクリックしてiVRyの設定画面を起動し、「IPD」を変更することにより、ソフトウェアipdを設定可能です。

iVRyの使い方

Simple VR Video Playerの使い方

1.各ケーブルの接続を確認して(PUの電源プラグだけはコンセントから外しておく)、画面の解像度を変更し、PSVRを水平な場所に置いた後、Steamを起動し、Steamの画面左上のメニューからライブラリ>ソフトウェアの「iVRy Driver for SteamVR」を選択し、起動ボタンをクリック。「Connect Playstation VR and turn on the VR headset」と表示されたら、PUの電源プラグをコンセントにつなぎ、そのままヘッドセットに触らずに30秒待つ
※まだヘッドセットは着けないでください。
※画面が真っ赤になる場合、いったんSteamVRステータスウィンドウの×マークをクリックしてSteamVRごと終了させ、再度、iVRyを起動し直してください。なお、PUの電源プラグをコンセントにつなぐときに、ヘッドセットの両レンズの中央上側にある小さな円形の窓(ヘッドセットを被っているかいないかを判定するセンサー)に手をかざしておくと、起動に失敗しにくくなるようです。


2.Steamの画面左上のメニューからライブラリ>ソフトウェアの「Simple VR Video Player」を選択し、起動ボタンをクリック。
※まだヘッドセットは着けないでください。


3.PCモニタを見て、Simple VR Video Playerのウィンドウをマウスで1回左クリック(ウィンドウをフォーカスするため)。
※まだヘッドセットは着けないでください。


4.ヘッドセットを被り、マウスを握る。首を向けてカーソル(赤い点)を動かし、マウスをクリックして操作する。なお、カーソルはマウスを5秒くらい動かさなければ自動的に消え、マウスを動かせば再度表示される。


5.Menu>Optionsを開き、一番下のスライダー(Super Sampling Resolution)を右端(200%)に設定。ダイアログの下側にある薄青色の▽をクリックして、Video Decoding EngineをDirectShowに設定し、Restartをクリック。


6.Menu>Filesでファイル一覧が表示されるので、マウスホイール上下でスクロールさせて再生ファイルを選択。
再生開始後、カーソルを画面中央付近に移動させると、再生メニューが表示される。
再生メニューの「3D SBS」ボタンor「3D OU」ボタンをクリックしてから、180ボタンor360ボタンをクリックすれば、立体化。
Distanceの値を上下させると、表示の拡大・縮小が可能(極端に変えると歪むので、+-15以下推奨)。
マウスのホイールをクリックすると、視点リセット。 ※視点リセットは頻繁に使用するので特に重要。
※音が出ない場合、Windowsのコントロールパネル>サウンド>再生タブで、既定のデバイスを、PSVR~からいつも使用しているサウンドデバイスに変更してください。
※上下が逆になる場合は、再生メニューにある「次のファイルに移動/前のファイルに移動ボタン」で何度か行ったり来たりしてファイルを読み直せば、直ります。


7.キーボードのAlt+Tabで適当なウィンドウにフォーカスを切り替えてから、SteamVRステータスウィンドウの×マークをクリックして終了(SteamVRごと終了させる)。



※注意
Vista以降のWindowsでは、DirectShowのフィルタのメリット値の設定は完全に無視され、常にMicrosoft DTV-DVD Video Decoderが選ばれてしまいます。 よって、専用のツール(Win7DSFilterTweakerなど)を使用して、強制的にDirectShowの優先使用フィルタをLAV Filtersやffdshowなどに変更しなければいけません。
上記の動作確認が終わったら、必ず、Win7DSFilterTweaker のダウンロードと使い方 - k本的に無料ソフト・フリーソフトなどを参考に、フィルタ強制変更ツールをインストールしておいてください。
なお、フィルタ強制変更ツールを使用するときは、必ず、起動中の全アプリケーションを終了させておく必要があります(インターネットブラウザが起動しているだけでも変更に失敗する場合あり)。

また、Menu>Optionsを開くと、現在のfpsが右下に表示されます。もしPCの性能が十分なのに60fpsしか出ない(90fps出ない)場合は、iVRy起動中にタスクトレイのアイコンをダブルクリックしてiVRyの設定画面を起動し、SteamVRタブのDriver ModeをDirect(VR)に変更して再起動すれば直ると思います。

Youtube VRの使い方

1.Steamを起動して、画面上側の「ストアを検索する」でYoutube VRを検索し、「ゲームをプレイ」ボタンをクリックしてインストール。


2.各ケーブルの接続を確認して(PUの電源プラグだけはコンセントから外しておく)、画面の解像度を変更し、PSVRを水平な場所に置いた後、Steamの画面左上のメニューからライブラリ>ソフトウェアの「iVRy Driver for SteamVR」を選択し、起動ボタンをクリック。「Connect Playstation VR and turn on the VR headset」と表示されたら、PUの電源プラグをコンセントにつなぎ、そのままヘッドセットに触らずに30秒待つ
※まだヘッドセットは着けないでください。


3.SteamVRステータスウィンドウの中の「SteamVR ○○(バージョン名)」のすぐ右側に表示されている▼(iVRyをインストールした時、VIVEのルーム設定を呼び出したボタン)をクリックし、「設定」をクリック。
アプリケーションタブを選択し、右側のドロップダウンボックスから「Youtube VR」を選択して、下側のスライダーを200%に変更。
※まだヘッドセットは着けないでください。
※Youtube VRは、Simple VR Video Playerのようにアプリ内でSuper Samplingを設定することができないので、SteamVR側で設定します。


4.Steamの画面左上のメニューからライブラリ>ゲームの「Youtube VR」を選択し、起動ボタンをクリック。
※まだヘッドセットは着けないでください。


5.PCモニタを見て、Youtube VRのウィンドウをマウスで1回左クリック(ウィンドウをフォーカスするため)。
※まだヘッドセットは着けないでください。
※画面が真っ赤になる場合、いったんSteamVRステータスウィンドウの×マークをクリックしてSteamVRごと終了させ、再度、iVRyから起動し直してください。


6.ヘッドセットを被り、キーボードに手を置く。操作は以下の通り。
a.動画一覧表示では、カーソルキー(↑↓←→)でカーソルを移動させ、Enterキーで決定。Escキーで一つ上に戻る。

b.動画再生中に、Enterキー、カーソルキー(↑↓←→)を押すと、操作メニューが表示される。

c.操作メニューでは、カーソルキー(↑↓←→)でカーソルを移動させ、Enterキーで決定。Escキーで操作メニューを閉じる。
操作メニューでは、一時停止、早送り/巻き戻し(一時停止/再生再開ボタンからカーソルを上に移動させると、カーソルがシークバーに移動)、解像度の変更、チャンネル登録などが可能。

d.動画再生中、操作メニュー非表示時にEscキーを押すと、再生を終了し、動画一覧表示に戻る。

e.ヘッドセットの音量スイッチ(+または-)を押すと、視点リセット。 ※視点リセットは頻繁に使用するので特に重要。

※音が出ない場合、Windowsのコントロールパネル>サウンド>再生タブで、既定のデバイスを、PSVR~からいつも使用しているサウンドデバイスに変更してください。
※首を向けるとアイコンなどがクロスオーバー状態になりますが、その状態でマウスをクリックしても、そのアイコンを選択することはできません。操作はキーボードのみで行ってください。
※カーソル(白い点)は消すことができません。

VRChatの使い方

1.VRChatの始め方をまとめる(アカウント作成とインストール編) - MRが楽しいなどを参考にして、VRChatのアカウントを作成し、SteamでVRChatをインストール。


2.Simple VR Video PlayerやYoutube VRのときと同様にiVRyを起動し、VRChatをSteam VRモードで起動。ヘッドセットを被る前に、PCモニタ上のVRChatの画面を最大化し、マウスで1回左クリックしてウィンドウをフォーカスしておく。
※以降も、PCモニタ上のVRChatの画面は常に最大化したままにしておいてください(ウィンドウが最大化されていないと、ウィンドウのフォーカスが外れやすくなります)。


3.ヘッドセットを被り、キーボードとマウスに手を置く。


4.ログイン後、ポータルワールドに入室した状態になっているので、まず、以下のa~dのように設定を変更する。
a.キーボードのESCキーを押し、システムメニューを表示。

b.首を振ってorマウスを動かしてカーソルを移動させ、システムメニュー中のSettingsをポイントし、左クリックで選択。
※左クリックが反応しない場合は、PCモニタ上でウィンドウのフォーカスが外れているので(ウィンドウ外をクリックしてしまった等)、Alt+Tabキーを押してVRChatウィンドウにフォーカスを戻してください(残念ながら、かなり頻繁に外れます。なお、後述する通り、ゲームコントローラーを接続すれば、フォーカス外れが起こらなくなります)。

c.「Comfort and Safety」の下の「HOLOPORT(3P Locomotion)」と「COMFORT TURNING」の2項目のチェックを必ずオフにしておく。
他の設定項目も、その他 - VRChat 技術メモ帳 - VRChat tech notesなどを参考にして適宜変更。
※HOLOPORT~にチェックが入っていると、1歩ずつしか歩けなくなるので注意。また、COMFORT~にチェックが入っていると、システムメニュー表示中にマウスで向きを回転できなくなるので注意。

d.再度ESCキーを押してシステムメニューを閉じる。


5.キーボードのWで前進、Sで後進、AとDで左右平行移動。前進・後進中に首を振ると進行方向が変わる。ESCキーでシステムメニューを表示し、表示中にマウスを左右に動かすと、向きの回転。
基本的に、首を左右に向けて微調整しながらWを押して前進し、大きく向きを回転するときは「ESCキー→マウスで左右回転→ESCキーで閉じる」、の2つを繰り返していくことになる。
※向きの回転の操作が非常に煩わしいですが、後述する通り、ゲームコントローラーを接続すれば、3Dゲーム同様の簡単な操作になります。
※キーが反応しない場合は、PCモニタ上でウィンドウのフォーカスが外れているので(ウィンドウ外をクリックしてしまった等)、Alt+Tabキーを押してVRChatウィンドウにフォーカスを戻してください(残念ながら、かなり頻繁に外れます。なお、後述する通り、ゲームコントローラーを接続すれば、フォーカス外れが起こらなくなります)。


6.ESCキーでシステムメニューを表示し、Worldsをクリックすれば、おすすめワールド一覧、最近見たワールドの履歴、Favoriteなどを見ることができる。マウスの左ドラッグで一覧を上下左右にスクロールさせながら見たいワールドを探し、ワールドの囲みをクリック→画面左側のGoボタンをクリックで、そのワールドに移動可能。また、Make Homeボタンをクリックすると、そのワールドをポータルワールドに設定可能。
また、今いるワールドをFavoriteに追加しておきたい場合は、ESCキーでシステムメニューを表示し、Worldsをクリック→画面左上の「You Are In」の後ろの囲みをクリック→画面右側のFavoriteをクリック→リンクを追加したいお気に入りリストの名前を選択すればOK。


なお、PC用ゲームコントローラー(Xbox One用コントローラーなど)を接続しておくと、VRChat内でも通常の3Dゲームのように操作することが可能(左スティックを倒した方向へ移動、右スティックで回転など)。また、マウス操作とは異なり、ウィンドウのフォーカスが外れることが無い(Alt+Tabの押し直し不要)。


例えば、FF11をプレイされたことがある方なら、まず
ル・オンの庭
Vana'deal portal
などを眺めてみるのもいいかもしれません。特にル・オンの庭は完成度が非常に高いと思います。
※iVRy起動後、VRChat起動前に上のリンクをChromeなどのウェブブラウザで開くと、当該ワールドに移動できます。

Google Earth VRの使い方

PC用ゲームコントローラー(Xbox One用コントローラーなど)が必須になりますが、Google Earth VRも一応(操作が煩雑ですが)プレイ可能です。
長いのでこちら